タワーマンション の固定資産税は階数によって違うの?
結論:同じ広さ・同じ間取りの場合、高層階ほど固定資産税が高くなります
この記事では、
・タワーマンションの固定資産税が高層階ほど高くなる理由
・補正方法
についてご紹介させていただきます。
タワーマンションの購入を考えている方、現在タワーマンションに住んでいる方の参考になれば幸いです。
税制改正
2017年に税制が改正され、タワーマンションの固定資産税を算出する際に、高層階ほど評価額が高くなるように補正率が用いられることになりました。
対象建物
2017年以降に建築された新築の居住用超高層建築物が対象です。
固定資産税の計算上、タワーマンションは「居住用超高層建築物」と定義されます。
「居住用超高層建築物」とは?
高さが60mを超える建築物のうち、複数の階に住戸が所在している建築物になります。
階数は明確な定義がありませんが、一般的には1層=3mと考え、20階以上のマンションがタワーマンションと言われています。
改正理由
改正前はタワーマンションの階数に関わらず、床面積が同じであれば固定資産税額も同じでした。
しかし、タワーマンションでは、低層階と高層階の間で不動産の評価額に大きな差があります。
同じ広さ・間取りの場合、高層階ほど市場価値は高くなることが一般的です。
そのため、改正前は、高層階に住む居住者は市場価値よりも低い固定資産税を支払っていたことになります。
不公平だ!
という意見があり、低層階と高層階の間で公平性を保つために、税額にも差を設ける改正が行われました。
改正内容
2017年度税制改正で導入されたのが「階層別専有床面積補正率」です。
タワーマンションの固定資産税額を計算する際に、この補正率が用いられます。
高層階に行くほど、補正率が大きくなるため、固定資産税の評価額も上がります。
1棟当たりの固定資産税の総額は変わりませんので、専有面積で按分する際に比べて、高層階では増税、低層階では減税になります。
階層別専有床面積補正率とは?
タワーマンションの1階を100とすると、階が1つ上がるごとに、10/39(約0.25)が加算されます。
階層別専有床面積補正率は、下記式を用いて算出されます。
階層別専有床面積補正率 = 100 +( 階数 −1)× 10/39
例えば、1階を100とした際、40階の補正率は110になります。
ただし、補正率は最大120です。
固定資産税は、取引価格に対してではなく、あくまで保有している土地と建物に対する税です。
市場価格を100%反映してしまうと、高層階の税負担が過大になってしまうため、最大値が設けられています。
各住戸の固定資産税
各住戸の固定資産税は、補正後の専有面積の合計から補正率を専有面積に乗じた「みなし床面積」で按分して算出されます。

補正率を用いたとしても、1棟当たりの固定資産税の総額は変わりません。
計算例
以下条件とした場合、40階の対象住戸の固定資産税は、約26.2万円/年となります。
補正率を使用しない場合は約25万円/年となるため、補正率を用いると40階では年間で1.2万円高くなることになります。
【条件】
・建物:40階建タワーマンション
・各階:10戸
・各戸の専有面積:70㎡
・総戸数:10 × 40 = 400戸
・全体専有面積:70㎡ × 400戸 = 28,000㎡
・一棟あたりの固定資産税:1億円
→ 対象住戸:40階・70㎡
①階層補正率を求める
40階建の場合、下記式より
階層別専有床面積補正率=100+(40-1)× 10/39=110
となり、1階に対して、40階は1.1倍となります。
② 補正後の専有面積を求める
①で算出した補正率1.1を使用すると、
70㎡×1.1 = 77 m²
となります。
③ 補正後の全体の専有面積を求める
補正率は 1.0〜1.1の等差数列のため、補正率の平均値は、
(1.0 + 1.1) ÷ 2 = 1.05
となります。
そのため、全体の補正後専有面積は、
28,000㎡ × 1.05 = 29,400㎡
となります。
④対象住戸の固定資産税額を求める
②③で算出した補正後の専有面積より、対象住戸の固定資産税を算出します。
77.0㎡ ÷ 29,400㎡ ≒ 0.00262
× 0.00262 ≒ 262,000円
補正率を使用しなかった場合、対象住戸の固定資産税は、
1億円 ×70.0㎡ /28,000㎡ = 250,000円
のため、補正率を用いることで、高層階の固定資産税が12,000円高くなっていることがわかります。
まとめ
・タワーマンションでは高層階ほど固定資産税の税率が高くなる。
・一棟の固定資産税は変わらない。
・高層階は、1戸あたり数%〜10%程度の増税となる。
タワーマンションの購入を検討している方は、高層階ほどイニシャルコストだけでなくランニングコストも高いということを理解した上で購入しましょう。
ランニングコストをなるべく抑えたい方は、あえて低層階に住むということもおすすめです。

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