
キッチンの天板は色々種類があってどれを選べばいいのかわからない、、
キッチンの天板選びに迷っている方のために、今回は「天板の種類」と「それぞれの天板のメリット・デメリット」を紹介していきます。
キッチンの天板が重要な理由
料理のしやすさ
料理をする方にとって、キッチンは使用頻度が多い場所です。
熱いものを置くと変形する、調理器具が当たってすぐ傷がつく等、自分にとって必要な性能を満たしていない天板で料理をすることは日々ストレスになります。
衛生面
食品が触れる部分であるため、汚れやすい天板ですと菌が繁殖しやすく衛生上良くありません。
汚れを落としやすく、吸水性が低い(染みにくい)素材を選ぶことで、清潔なキッチンを保ちやすくなります。
リビングの印象
数年前まではキッチンを壁で仕切ることも多かったですが、最近はリビング・ダイニングと一体で配置することが多いです。
特にアイランドキッチン等にする場合は、リビング・ダイニングから丸見えになりますので、キッチンのデザインがリビング・ダイニングの印象に与える影響は大きいです。
選ぶ時のポイント
性能
キッチンは料理をする場所なので、水や火、様々食材を扱う場所になります。
衛生面や耐久性が非常に重要な場所となります。
耐熱性:熱い鍋やフライパンを置いても問題ないか、コンロの周りで変形や変色をしないか 等
耐汚性:汚れが付きにくいか、水や油が染み込みにくいか 等
耐衝撃性:食器や調理器具が当たった時に割れないか、傷がつきにくいか 等
メンテナンス性:掃除がしやすいか、天板の見た目や衛生面を保ちやすいか 等
デザイン性
先程お伝えしたようにリビング・ダイニングの印象にも影響を与えるため、デザイン性も重要になります。
また、料理をする方がテンションが上がる、気分良くいられる場所をつくるという考え方も重要だと思います。
コスト
キッチンは種類が非常に多いので、どのような素材にするかによってコストにも差があります。
家づくりの全体的な予算と照らし合わせて、バランスを見ながら選択していくと良いでしょう。
天板の種類とメリット・デメリット
セラミック
セラミックとは
狭い意味では陶磁器、広い意味ではガラスやセメント等の窯業製品の総称として使われています。
キッチンの天板でいううセラミックは、陶磁器と同じように高温で焼き固めた無機質素材のことを示します。
メリット
・表面が硬いので、傷が付きにくい(モース硬度6〜7)
・耐熱性:熱い鍋やフライパンを直接置いても変色や変形しにくい
・耐汚染性:液体が染み込まない、油や水を弾きやすい
・デザイン(カラー、柄)が豊富
デメリット
・コストが高い(人工大理石の約1.5〜2倍)
・角に硬いものをぶつけると欠けることがある
メーカー例
・LIXIL:リシェル
・LAMINAM(ラミナム)
・DEKTON(デクトン)
天然石
天然石とは
名前の通り、自然から採掘した石を加工してつくります。
御影石、大理石などがよく使用されています。
メリット
・一点物であるため、唯一無二の模様となる。
・硬くて傷が付きにくい。
・耐熱性:熱い鍋やフライパンを置いても変色しにくい
デメリット
・吸水性がある → 水や油が染み込むことでシミになりやすい
・大きい天板、L字やコの字型のキッチンでは継ぎ目に目地が生じる場合がある
・硬いので食器が割れることがある
メーカー例
・アドヴァン
・関ヶ原石材
人造石
人造石とは
天然の大理石や水晶石を粉砕して、樹脂やセメントで固めてつくる素材です。
キッチンの天板は、樹脂で固めたレジンテラゾーと呼ばれるものが多く販売されている。(例:シーザーストーン、フィオレストーン等)
メリット
・天然石に近い質感や重厚感
・硬くて傷が付きにくい。(モース硬度7>御影石6>大理石3)
・吸水性が低い
デメリット
・天然素材を使用しているため、酸性・アルカリ性に弱い
・樹脂が含まれているため、熱に弱い → 熱い鍋やフライパンを置くときは鍋敷きが必要
・大きい天板、L字やコの字型のキッチンでは継ぎ目に目地が生じる場合がある
・汚れが染み込むことがある
メーカー例
・Cosentino:サイルストーン
・ABC商会:クウォーツストーン(サイルストーン)
・コンフォート:シーザーストーン
・アイカ工業:フィオレストーン
人工大理石
人工大理石とは
人造大理石と名前は似ていますが、別物になります。
人工大理石は、アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした素材で、天然石は一切含まれていません。
アクリル樹脂でできたものが多いです。
メリット
・デザイン(色、柄)が豊富、見た目が美しい
・加工しやすい → 繋ぎ目が目立ちにくい、曲げられる、穴を開けられる、カットできる
・シンクも同じ素材で作ることができる
・天然石より柔らかい素材なので、グラスや食器を置いた時に割れにくい
デメリット
・熱に弱い → 熱い物を直接置いておくと変形や変色する場合がある
・黒だと水垢が目立ちやすい場合がある
・透水性があるため、シミができやすい
→昔に比べると、耐熱性や耐汚染性などが改善され、良い素材が出てきている
メーカー例
・クラレ:ノーブルライト
・デュポン:コーリアン
ステンレス
ステンレスとは
鉄にクロムやニッケルなどの合金を混ぜて、錆びにくくしたものです。
メリット
・耐熱性が高い
・耐久性が高い
・汚れが付きにくい → 衛生的に保ちやすい、掃除が楽
・錆びにくい
・臭いが付きにくい
・加工しやすいため、継ぎ目なしで一体で製作しやすい
・コストが比較的安い
・加工方法を工夫すれば傷が付きにくい(エンボス加工など)
デメリット
・人によっては、傷が目立ちやすいと感じる
・冷たい印象を与えやすいので、インテリアによっては合わない場合がある
・錆びやすい金属を長時間置いておくと、もらい錆をする場合がある
・下地の木材に熱が伝わりやすい → 長時間熱いものを置くと変形する場合がある
メーカー例
・クリナップ ※ステンレスキャビネットキッチン販売台数No.1(2014〜2016年度)
・miratap(旧サンワカンパニー):グラッド45、オッソなど
・トーヨーキッチンスタイル
・Aria &Aura
メラミン化粧板
メラミン化粧板とは
メラミンとは、ホルムアルデヒドを混ぜて生成する合成樹脂のことです。
メラミン樹脂を浸透させた髪を重ねて高温・高圧で成形したものを、メラミン化粧板と言います。
メリット
・デザイン(色、柄)が豊富
・コストが安い
デメリット
・傷がつきやすい
・熱や衝撃に弱い
・擦っても汚れが落ちないので、傷や熱によって一度ダメージを受けてしまうと修復が難しい
タイル
タイルとは
粘土や石材などを、1,000〜1,200℃以上の高温で焼き固めて作る板状の建築材料の一つです。
メリット
・デザイン性が高い → オーダーキッチンで使われる場合がある
・耐熱性、耐久性に優れている
・傷が付きにくい
デメリット
・タイル間の目地に汚れが溜まるため、掃除が困難
・コストが高い
・透水性がある → 水が染み込むと下地が痛む場合がある
・物を落とすとタイルが割れやすい
木材
あまり多くはないですが、キッチン天板に木材を使用する場合もあります。
オーク材やウォールナット材などが使用されます。
メリット
・木材ならではの温かみやナチュラルな雰囲気がある
デメリット
・表面を塗装しないと傷が付きやすい
・水や熱に弱い
・衛生的に保つために手入れが必要
まとめ
個人的にそれぞれの天板をおすすめする人の特徴を紹介します。
同じ材質でも、商品によってコストや性能に差がありますので、選ぶ前に商品の特徴をよく確認しましょう。
デザイン性と機能性が両方ほしい人 → セラミック
高級感を重視したい人 → 天然石
機能性・デザイン性のバランスを重視したい人 → 人造石
機能性を重視したい人 → ステンレス
コストはそこまでかけられないけど機能性やデザイン性も捨てたくない人 → 人工大理石



自分だけのお気に入りのキッチンを手に入れましょう!




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